表参道駅から、徒歩1分。
地下鉄A4番出口を出て、ちょっと歩いてひょいと角を曲がると現れます。
HIGASHIYA
それは、ビルの一角に。
静かに佇む、和菓子のお店「HIGASHIYA man」。
気の利いた手土産の、大定番ですね。
間口の狭い、お店自体も小さい、でも凜とした風情が辺りに漂って
土曜日の午後、訪れるお客さんは後を絶たず。
お客さんが5、6人も入れば店内は身動きできないぐらいの規模で、カウンター越しに対面形式で、お店の方とやり取りします。
店頭で蒸したてが販売されている饅頭、季節限定のあま酒。シンプル過ぎる看板が、逆におしゃれ。
小さくても、季節の彩りを感じられる装飾が常にあります。
HIGASHIYA(ひがしや) ひと口果子
颯爽とした木箱入り。
紐で結ばれている感じもまた、グッとくる。
特別な想いで、「結ぶ」。
恭しく紐を解くと、
それはそれはしとやかに収まりし、ひと口果子。菓子、ではなくて果子、なんですね。
古代のお菓子は、干した果実や木の実だったことから、果子という字を当てているそうです。
ひとつひとつの果子の名前と味わいが記載されたリーフレット。
果子と照らし合わせながら、これが鳥の子じゃない?あ、じゃあこっちは白緑ね、と話すひとときも、楽しい。
なんて上品で繊細な♡
和菓子だけれど、バターやクリームチーズなども使われていて、味わいは和洋折衷。
HIGASHIYAさんといえば、
棗(ナツメ)バター。
干しナツメにきゅっと挟まれた、発酵バターと胡桃。口の中でとろけるバターにからまる胡桃の香ばしさと楽しい歯応え、ナツメのごくごく控えめな自然の甘さ。
滋養豊富、すばらしい組み合わせ。
10年以上前に初めて口にした時、驚いたのを今でも覚えています。
その頃、HIGASHIYAさんは目黒にあったのですが。
子育てして、時間があっという間に流れた間に、HIGASHIYAさんは銀座にティーサロンも併設した大きな店舗と表参道にこじんまりした店舗を構えていらっしゃって。
とはいえ、HIGASHIYA GINZAも今年で10周年を迎えるそうで、ちょうど入れ替わりの頃だったのかなぁ。(遠い目…)
左上は、季節の果子「白緑(びゃくりょく)」。
春夏秋冬の四季を、さらに細かに分けた季節が、二十四節気。
その二十四節気ごとにリリースされる果子で、
販売期間3月6日~20日の「白緑」は、「啓蟄(けいちつ)」の節気の果子。
「啓」は「開く」、「蟄」は「虫などが土中に隠れ閉じこもる」という意味。
啓蟄は、それまで土中で眠っていた虫たちが、春の気配を感じて地中に出てくることを示し、春の喜び、芽吹きの力強さを感じる、春の季語でもあります。
自然の中で感じる季節の移ろいを、お菓子で表現する果子。
舌ざわりのよいふわりとココナッツが香る餡で、ほろ苦い抹茶羹が包まれていました。
右上の「深支子(こきくちなし)」、薩摩芋餡の中に黒胡麻とバター。最強の組み合わせ。
ひと口果子は冷蔵保存のお菓子です。冷んやりしたバターが、舌の上で徐々にとろけ出し、薩摩芋の優しい甘さと黒胡麻の香ばしさと三位一体となり織り成すフレーバーといったら!
手前の「鳥の子」。
ぴりりと生姜が主張する風味豊かな白餡の中に、柔らかくてむっちりした蜂蜜の奥深い香りがする羹(ほぼゼリー!)が包まれて。
左の「桧枝(ひわだ)」。ココアがまぶされていてファーストインパクトは洋風、どこまでも柔らかな餡の口溶けの中に、砕いた胡桃のアクセントがたまらない。
中央「萌葱(もえぎ)」。たった一粒のレーズンなのに。黒糖焼酎に漬け込まれたこの一粒の香り、圧倒的!
右「路考茶」。こちらも大人の一品で、ブランデーが香る羹を栗の餡で包んだ、逸品。
アルコール使用のものと生姜入りはさすがにNGでしたが、ゆいもももも、お気に召していた♡
改めて美味しいと思う、ひと口果子。ゆいとももにも教えてあげたい、小さな丸い粒の中に、広がる世界観。
シックなのに、可愛い、特別なひと口果子。
和菓子も、ほっこりと和みますね♡
HIGASHIYA man
〒107-0062 東京都港区南青山3-17-14
TEL:03-5414-3881
営業時間:11:00~19:00
定休日:無休
HIGASHIYA GINZA
東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル2F
TEL:売店 03-3538-3230
茶房 03-3538-3240
営業時間:売店
11:00~19:00
茶房
11:00~19:00(L.O. 18:00)
定休日:無休(年末年始を除く)
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